レイモンド・ローウィ


相変わらずロゴのことを考えているようで考えていないような、よく分からない日々を過ごしてますが(とは言いつつちょこちょこ資料作りに励む日々)、そんな風にロゴのことを考えていると、おそらくデザイナーさんにとっては「何を今更?」って感じかもしれませんが、レイモンド・ローウィというデザイナーに興味が湧いたのでした。

レイモンド・ローウィは、20世紀工業デザインの巨匠と言われる方で、「彼の作るものは必ず売れる」と言われるぐらい凄い人らしいです。
たばこの「ピース」のパッケージデザインや、シェル石油のロゴなどを作った人です。けど、それ以外にも「え?これも!?」というようなデザインも沢山あります。

要するに、生活に嫌味無く馴染むぐらい、優れたデザインを生み出す人なんだなというのは、作品を知って分かるのですが、そんなレイモンド・ローウィを知る本を探していると、これが結構少ない。

けど、全く無い訳ではなくこんなものもあるにはあるのですが、なんか高い…と尻込みしてしまったのでした。
けど、ネットで色々調べてると『「売れない時代」になぜ売れるのか―わからないではすまされない! 』という、こちらも違った意味で尻込みしてしまうタイトルの本が、レイモンド・ローウィを知るうえで良さ気な本らしいので、amazonで1円!で購入。

内容としては、電通社員であった著者が、昔レイモンド・ローウィの事務所に留学した際に知った、売れるデザインを生み出すノウハウのようなものが記されている。
何気に、目から鱗なことも書かれており、1円ですが良書だと思います(笑)

超簡単に言ってしまえば、売れるデザインは「理屈ではなく現場にある」「嫌われるデザインは売れない」ということ。そして、「販売とデザインの関係を自覚すること」。こう書くと「当たり前だろー!」という感じですが、意外にこれが出来ていないデザイナーが多いと指摘する。(って、相当昔の話なので、もしかしたら現在は浸透してるのかもしれないが)

しかも、ローウィが上に書いたような理念のもと売れるデザインを作る為に行った行動がなんとも潔いし、明快である。通常デザインを選ぶ時など、案をいくつか前にして「どれが良いか?」を基準に選びがちだが、ローウィは「どれが嫌か?」を基準に、社内役員などではなく、消費者に直接選ばせた。自分が良いと思ったデザインでも、ストイックなまでに消費者の好みを優先させたらしい。つまり、デザイナーとしての誇りを捨てていた。
この裏には、人は嫌な物に対しては、好きな物より何倍も反応する心理に重きを置いたということである。あとはまぁ、具体的には実際買って読んだほうが良いと思うので割愛しますが(笑)

何はともあれ、机の上でパソコンを目の前にひたすらイラレやフォトショをいじくり倒したところでも、多くの人に売れるデザインは生まれないと思うし、マーケティング的手法に終始して、数値ばかりに囚われていても、また違うんだと思う。
やはりヒントや正解は現場にしか無いということが分かる。
パッケージデザインであれば、実際に置かれる場所にデザイナーが足を運び、実際に競合商品と並べてみて検証する。といったような。

という訳で、ロゴについても、今現在でも何故生き続け、愛される所以が納得できた気がする。
| 戯言 | 12:59 | comments(6) | trackbacks(1) |
私も一応グラフィックデザイナーなんで考えさせられました。いいなぁ、その本。アメリカの郵便局のロゴに人目惚れして彼の事を知りました。なのに今はあのロゴが使われていない!ナビスコもこの人なんですね〜。
| きこ | 2009/03/12 2:38 PM |

>きこさん

つくづく、デザイナーって大変な仕事だなぁと思います。広告デザイナーとか工業デザイナーとなると、自分の好みの押し付けにならないようにコントロールすることとか葛藤がありそうですよね。。アーティストとデザイナーの違いみたいな。。
アメリカ郵便局のロゴって、今のやつは確か日本人がデザインしたロゴですよね。
僕も、ナビスコで「ほ〜!」って思いました(笑)
| harax | 2009/03/13 10:53 PM |

レイモンド・ローウィ。いいですよね。江戸東京博物館に行くと、その頃のタバコやマッチの切り抜きが沢山安価で売っており、たまらないですよ。とはいっても4年くらい前に行ったきりで今は知りませんが。。。あの頃は単純に「人が好む」というデザインの原点でロゴの開発があったのに、80年〜90年代、そして今に至で、「CIブーム」なるものが来て、中途半端に勘違いしたマーケティングによる企業理念を盛り込んだロゴ刷新があって、「なんだかなあ」状態ですね。

「人が嫌いなデザインは過敏に反応する」
まさに去年の安直なドコモの☆の「反撃してもいいですか?」広告。
あれは、まさしくその例だと思います。

僕も仕事がら、企業の周年ロゴや、商品パッケージの刷新等を受け持つことがたまにあるのですが、依頼するデザイナーは、「それなり」じゃなきゃと思ってます。実際店頭に置かれた時の、多商品との比較、様々な角度からの見え方、そういったことを前提に追求、まさに「現場のリアル」を考え想像できるデザイナーです。
そういう意識のある「プロ」にはそれなりの正価を払っています。
なんたって、その「デザイン(ロゴ)のコミュニケーション」で、
その企業の顔と、リアルな売り上げが変わりますからね。

haraxの所属団体のロゴは何度も申し上げている様に、大好きです。
手を加える必要がないくらい。
ただ、そのロゴのもとに、各人が誇りを持てるかどうか。。。

あのロゴが浸透すれば、109なんかにバーンと出ちゃえば、
村上隆なんて追い抜けます。

とはいってもお金がかかる世界。
色々悩ましいですが、頑張っていきっましょ。
| masahix | 2009/03/15 12:24 AM |

最近のロゴは、パソコンに頼ったようなモノが多く、結果的にグッとくるものがどういう訳か無いんですよね。
昔のロゴは、まだ人がちゃんと作った感じがするし、イラレで複雑なことなんて出来ない時代だったので、研ぎ澄まされているというか。
ロゴをコロコロ変えるとこ、ありますよね〜。しかもここ数年多い気がします。歴史的にアニバーサリーなところが多いんですかね。。

ところで、デザイン(デザイナーさん)は何でも(誰でも)良いと思ってる中小企業が多いのが、非常に残念だと感じます。「テキトーに綺麗にやっちゃって」って感じだったり…。何で経営と別の事だと思ってしまうのかなって。
で、思うのが、デザイナーも本来営業任せではなく、クライアントと一緒に顔を合わせミーティングに参加したりするべきだと思ったりします。もちろん、そういう方法をやっているところもあるとは思いますが、まだまだ少ないんじゃないかなぁって思います。
デザインの重要性をクライアントにしっかり啓蒙出来るのは、デザイナー自身なんじゃないかなって思います。説得力もありそうですし。ただ、芸術論ばかり語られても仕方が無いので、デザインと販売の関係性をしっかり語れる人がもっと居ればなぁって。しかも、会社の規模を選ばず、中小零細企業でもしっかり仕事をする人。使命感というかなんというか。
って、このへんの話は、また飲みに行った日でも(笑)

| harax | 2009/03/17 11:11 PM |

へー!知らなかった。調べたら出てきました。

http://www.teiji.com/

この人ですね。でも全然好みじゃないや・・。
| きこ | 2009/03/22 2:33 PM |

>きこさん

ウェブサイトがあったんですね。
にしても、重い(笑)
今時Flashオンリーだなんてダサいなぁ…。
デザイナーとしての感度を疑ってしまいました…。
| harax | 2009/03/24 7:11 PM |










http://harax.jugem.cc/trackback/1060
-
管理者の承認待ちトラックバックです。
| - | 2009/03/13 1:43 PM |
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28      
<< February 2010 >>
■ PROFILE
■harax infomation

Tumblrもやってます。
■podcast
ポッドキャストをやってました。もう音源の更新はありませんが、ボタンをクリックするとiTunesに登録されて、今でも聞くことが出来ます。
テーマに基づいた15分ぐらいのDJミックスをお届けしています。ミックスしてないのもありますが…。

ポッドキャストの内容が聴けます。
■DJ-MIX

■ NEW ENTRIES
■ RECENT COMMENTS
■ RECENT TRACKBACK
■ CATEGORIES
■ ARCHIVES
■ LINKS
■ OTHERS
■ BLOG PEOPLE
■ AD
Since 2004.7.28
all:
t:
y:
RSS feed meter for http://harax.jugem.cc/
このページの先頭へ